「答えたことのない人」の気持ち

前回のコラムでは、アンケート回答経験ありの方たちの意識調査結果を解説しました。
年代による回答率の違いや離脱を防ぐポイントなど、発見も多々あったのではないでしょうか。

参考：「答える人」のホンネ～宿泊者アンケート意識調査リポート 前編

今回は「宿泊者アンケートにまったく回答したことのない人たち」のホンネを探っていきます。

なんと、そもそも目に入っていなかった

まずはこちらのグラフからご覧ください。

宿泊施設にアンケートが置いてあるのを「まったく見かけない」という人が半数以上でした。

宿泊者アンケートは、何らかの形で実施しているお宿が多いです。
半数以上の宿がアンケートを置いていない…とは考えにくいですよね。

つまり「アンケートを見つけてもらえていない」というのが実情のようです。

皆さんのお宿のアンケートは、ちゃんと目立っていますか？
認識されていなければ答えてもらうことができません。

まずは目に触れるようにすることが大切ですね。

回答しない理由の堂々1位は

次は、こんな結果です。

なぜアンケートに回答したことがないのか。
「面倒くさいから」が、圧倒的に多い回答でした。

これは想像どおりですよね。
たしかにアンケートって、面倒くさがられるものです。

ではどうすればよいでしょう？



そうです。
面倒くさくないアンケートならいいんです。

たとえば、こんなアイデアはいかがでしょうか。
「1分で終わる3問しかないアンケート」

聞きたいことを極限まで絞り込み、「すぐ済むアンケート」であることをアピールします。
物珍しさも手伝って回収率が上がるかもしれませんよ。

こうすると、たくさんの問いかけはできませんが、たくさんの方に答えてもらえるようになります。
データの数が増えれば、その正確性も増しますよね。

更に一歩進んでこんな発想もできそうです。
「楽しそうなアンケート」

たとえばレクリエーションと連動するなどはどうでしょう。
推理クイズをお部屋に用意し、その手がかりがアンケートの送信完了画面で表示される。
※Webアンケートの場合

お客様に楽しんでいただけて、貴重なお声も集まるなら一石二鳥ですよね。

「答える意味がある」と知ってもらう

最後にご紹介するのはこんなグラフです。

「個人情報の取り扱い」を押さえて1位になったのが「ちゃんと意見が活かされるか」です。

これは宿泊者アンケートに限ったことではありませんが、どうしても次のように考えられがちなようです。

(どうせ意見が反映されることはない)

もちろん、お客様の声を聞くためにアンケートするのですから、実際はそんなことはありません。

アンケート主催者は、集まった声を元に様々な改善を試みます。
でも、それが案外伝わっていないというのが実情のようなのです。

つまり、意味のあるもの、活かされるものだとアピールしていくことが大切です。

たとえば…お客様の声を取り入れて「お風呂上がりに自由に飲めるドリンクサービス」を提供しているとします。
そのドリンクサーバーのそばにこんなポスターが貼られていたらいかがでしょう？

「このサービスは宿泊アンケートのご意見から生まれました」

(アンケートをやっているんだな。そしてその意見を活かしているんだな)

そんなふうに認知してもらえます。
このメッセージは、アンケート自体が目に入っていないお客様にも届き、ダブルの効果が期待できます。

「心」を知って良きアンケートを

以上、3つの集計結果と対策を解説いたしました。
ここでアンケートの改善ポイントをおさらいします。

• アンケートの存在を認識してもらう
• 面倒くささを払拭する
• 意見が活用されることをアピールする

この3点を押さえておくことで、アンケート未経験者にもリーチする可能性がグンと上がっていくことでしょう。

さて、前後編に分けて見てきた「宿泊者アンケート意識調査リポート」はいかがでしたか？
「答える人」「答えない人」それぞれが色々なことを感じ、考えていることを実感できたのではないでしょうか。

宿泊客様の気持ちを理解し、寄り添うことで、アンケートはまだまだ進化できます。
一緒に次世代のアンケートを作ってみませんか？

ご興味がありましたら、下記ボタンよりお気軽にお問い合わせください。