数字は語る~宿泊者アンケートで手に入れる「強い数字」~
宿泊者アンケートはどこを向いているか
- お部屋の雰囲気はどうだったか
- 夕食や朝食の満足度はどうだったか
- スタッフのサービスは行き届いていたか
宿泊者アンケートは、主に「その宿泊で体験したこと」を記載いただくものです。
その意味で、過去に向いているものだと思われがちです。
でも実は、この回答の集計が未来を作ることもあるんです。
今回は、そんなお話です。
どちらが響きますか?
まずは、販促物のテキスト例をご覧ください。
5つのパターンで、それぞれA案とB案をご紹介します。
ぜひ「どちらの方が心に響くか」を考えながら見てみてください。
リピート率
A:リピートしてくださる方がとても多い宿です。
B:9割のお客様がリピートしてくださっています。
ランキング
A:このおせんべいは当館で人気のおみやげです。
B:このおせんべいは当館のおみやげランキング2位の人気商品です。
満足度
A:ほとんどの方が貸切露天風呂に満足されています。
B:満足度98%の貸切露天風呂が当館の自慢です。
割合1
A:女性の一人旅のお客様にもたくさんご利用いただいています。
B:当館のお客様の約3割は女性の一人旅の方なんです。
割合2
A:このサービスは連泊される方に人気です。
B:連泊される方の半数以上にご利用いただいているサービスです。
数字の効果
さて、いかがでしょうか。
Bの方が響いてきませんか?
もうお気づきだと思いますが、Bの方にはどれも「具体的な数字」が入っているんです。
「たくさん」「ほとんど」「人気」という言葉で漠然と伝えるよりも「9割」「2位」「98%」のように具体的に伝えるほうが、ダイレクトに届くものです。
9割がリピーターと言われれば「何度も泊まりたくなるような良い宿なんだろう」と思います。
お土産ランキング2位と言われると、その人気がはっきりと伝わります。おまけに「じゃあ1位はどれ?」「3位はどれ?」と他の商品まで気になりますよね。
「満足度98%なら、少しぜいたくしてでも貸切露天風呂を選ぼうかな」
「女性の一人旅のお客さんが3割もいるなら安心感があるな」
「なるほど連泊の人は半数以上もこれを利用するのか。私も試してみよう」
こんなふうに、お客様が一歩踏み出すきっかけになります。
これが、数字の持つ強みです。
「数字」を手に入れるために
こんなふうに伝えていくために必要なのが「正確なデータ」です。
普段の業務の中で「なんとなく多い」と感じているだけでは、はっきりした数字にはなりません。
アンケートを実施し、データを手に入れることで「○%が」「○割が」とアピールできるようになるんです。
明確な数字を活用してお客様に訴求できれば、販売促進につながります。
これが冒頭でふれた「アンケートを過去ではなく未来に向ける」ということの意味です。
数字が手に入るアンケート設問の例
上にご紹介した5つのケース。
このような「数字」を手に入れるには、どんなアンケート設問が良いでしょうか。
作成した例をご紹介しましょう。
リピート率の設問例
■設問:
当館のご利用は初めてですか?
■選択肢:
初めて / 2度目 / 3度目 / 4回以上
ランキングの設問例
■設問:
当館のおみやげでもっともお好きなものをお選びください
■選択肢:
おみやげの主なラインナップを選択肢にします。「その他」もお忘れなく。
※人気ランキングは以下のいずれかで算出します。
- 売店の売上データから算出
- 宿泊者アンケートから算出
1.の場合…「どのくらい売れたか」ですので「美味しかった」よりも「美味しそう」が数字の根拠になります。
2.の場合…「美味しかった」に基づいたランキングが作れますが、「おみやげを買って帰り食べた後」に回答いただく必要があります。
満足度の設問例
■設問:
貸切露天風呂を利用された方にお聞きします。どのくらいご満足いただけましたか?
■選択肢:
たいへん満足 / やや満足 / どちらとも言えない / やや不満 / たいへん満足
割合1の設問例
■設問:
性別をご回答ください
今回はどなたとのご旅行ですか?
■選択肢:
男性 / 女性 / 無回答
一人旅 / 友人と / 恋人と / 家族と / 無回答
※2つの設問の回答をクロス集計します。
割合2の設問例
■設問:
宿泊されたお日にちをご入力ください
○○サービスは利用されましたか?
■選択肢:
日付入力
利用した / 利用していない
※2つの設問の回答をクロス集計します。
紙アンケートとWebアンケートと
最後に、これらの宿泊者アンケートを「紙で行うか、Webで行うか」を考えてみます。
もちろん上のような試みは、紙のアンケートでも実現可能です。
しかし、紙のアンケートで次のようなデータの算出をすることを想像してみてください。
- 「女性の一人旅のお客様の人数」÷「回答者総数」
- 「連泊し当該サービスを利用したお客様の人数」÷「連泊の回答者数」
集計にはかなりの手間がかかりそうですよね。
でもWebアンケートなら少ない手間で算出し、データが増えたときの再計算もカンタンです。
更に、場合分け(条件分岐)による設問も自由自在です。
■場合分けの設問の例
- リピートされたお客様にだけリピートしてくださった理由を聞く
- 貸切露天風呂を利用された方にだけ満足度を聞く
もしもWebアンケートをご検討されているようでしたら、クリアンでも承ることができます。
設問設計から集計分析レポートまでお手伝いいたします。
下記のお問い合わせからご連絡ください。