イノベーションを予感させるアンケートのリフレーミング
リフレーミングとイノベーション
イノベーション
こんな言葉を聞いたことがあるでしょうか。
日本語では「革新」・「刷新」・「変革」などと訳されます。
何かしらのビジネスに関わる人にとってはとても甘美な響きですね。
そしてビジネスにイノベーションを起こすためのキーワードの1つに「リフレーミング」というものがあります。
日本語に直すと「枠組みを超える」・「枠組みを壊す」くらいの意味です。
身近な例を上げるなら…「食べるラー油」・「回らない回転寿司」・「マンガでわかる○○」などがそれにあたります。
どれも、元々はあるべき姿が固定化されているものばかりです。
ラー油は薬味であり、タレに混ぜるもの。
→なのに直接ご飯にかけて食べてしまう。
回転寿司は回るもの。
→なのに回らず、注文したときのみ直行便で席に運ばれてくる。
マンガは娯楽。
→なのに文学やビジネス書の内容に触れられる。
「これはこういうもの」というそれまでの既成概念が払拭され、別のものとして再定義されたとき、イノベーションが起きたんです。
アンケートのイノベーションとは?
ご宿泊アンケートでもこういうイノベーションは起こせないものか、といつも思案しています。
たとえばアンケートをリフレーミングするとしたらどうなるでしょう?
まずは「アンケートの既成概念」について、改めて考えてみます。
「アンケートって、どんなもの?」
【主催者側の既成概念】
- お客様の声を集めるためのもの
- 配布や回収に手間がかかる
- 集計にも手間がかかる
- なかなか答えてもらえない
【回答者側の既成概念】
- 答えるのが面倒なもの
- 自分には関係のないもの
- 何か特典がもらえるもの
- 相手のためにやるもの
なんだかマイナスイメージのものが多くなってしまいましたね。。
でも、この発見は、とても意味のあるものです。
これらが払拭できたらアンケートって変われるんじゃないか、と思うんです。
主催者側の既成概念を払拭する
配布・回収・集計に手間がかかる…このあたりは既に払拭する方法が確立されています。
それは、アンケートをWeb化することです。
紙からWebへ移行することで、紙を配ったり、それを回収したり、「正」の字を書いて数えたりする必要はなくなります。
(ちなみにクリアンでもアンケートのWeb化サービスを提供しています)
なかなか答えてもらえない…これはアンケートが持つ宿命とも言えるものです。「どうしたら回収率を上げられるか」というテーマにつながりますね。このテーマは、本当に根の深いものです。
以下のコラムで詳しく紹介していますので、よろしければご参考にしてみてください。
宿泊者アンケートの回収率を上げる「ラポールの形成」
宿泊者アンケートの回収率を上げる特典のアイデア20
回答者側の既成概念を払拭する
そして注目すべきは、回答者側の既成概念。
これを払拭することができれば、たいへん大きな変化が期待できます。
ここでもう一度、先程の箇条書きを見てみましょう。
【回答側の既成概念】
- 答えるのが面倒なもの
- 自分には関係のないもの
- 何か特典がもらえるもの
- 相手のためにやるもの
4つの内3つがネガティブなイメージです。
これらの既成概念を壊すとすれば、次のようになります。
- 答えるのが楽しいもの
- 自分ごとである
- (相手のためだけではなく)自分のためにもなる
欲を言えば、アンケートに答える事自体が一種の「特典」になるような、ワクワクする宿泊者アンケートになれば最高です。
もちろんアンケートですので、それが主催者(旅館・ホテル)のためにもならなければなりません。
ファーストステップとしての「ワクワクする質問」
それではたとえば、こんな設問を取り入れるのはいかがでしょう。
「旅館(ホテル)でできたらいいな、と思う最高にハッピーな体験」
を教えてください。現実感がなくてもかまいません。
いかがでしょう。
この質問、とてもワクワクしませんか?
- この宿は、新しいことをしようとしている
- 次に来たとき、今よりもっと素敵な宿泊体験ができるかも
- 宿泊客のことを本当に考えてくれている
そんなワクワク感が広がりますよね。
この質問によって宿は「お客様が普段、口にはしないけれど期待しているもの」を知ることができます。
そのアイデアが、もしも低コストで用意できるものならば更にラッキーですね。
ほんの少しの工夫で、多くのお客様の「大満足」を得るきっかけにもなりえます。
今回ご紹介したのは、たった1つのアイデアです。
もちろん「この設問だけですべてが変わる」とも思いません。
ただ、このように「リフレーミング」を意識してアイデアをコツコツと出していくこと。
これがゆくゆくは「アンケート・イノベーション」に繋がると、そう信じています。
「宿泊者アンケートでこんなことを実現したい」などの野望(!)がありましたら、ぜひ下記「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。
一緒にイノベーションを実現していきましょう!